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  3. 症例 左腕全体のしびれ・疲労(20代男性)

問診票より 主訴:左腕のしびれ

いつ頃から、どのような症状が起きましたか?

2002年頃から、野球をするときに、利き腕の左肩に違和感を感じだした。
そのまま続けてたら、コントロールが定まらなくなって、思いっきり腕が振えなくなった。(毎週のようにアホみたいに投げてた)
肩がうまく回らないというか、回すと変な感じがする。ほっといたら腕全体に、しびれのような感覚が出てきた。

現在の状態はどうですか?

左腕を上げると、すぐ疲れる。
ずっと重い。

苦痛の原因について思い当たることがあれば説明してください。

回答なし

今までの治療法は? また、そこで何と診断されましたか?

整体 時々通う程度

カルテ

当院にて確認したこと

左腕を前方に突き出した姿勢をとってもらい、その姿勢を保てるか様子を見ると、すぐに強い疲労を訴えた。

  • 頸椎へのアプローチ(圧縮・牽引など)で、症状の変化はなし。
  • 握力は右より弱い(利き手は左)
  • 左側の仙腸関節も可動性の低下が見られる。
  • 左腕をゆっくり動かすのがつらい
  • 仕事でパソコンに向かっているときや、車の運転などで、同じ姿勢を続けるとすぐに左腕全体が重くしびれたような状態になる。

野球のボールを投げるときに振りかぶるとうまく肩が回らないということだったが、こちらで投球フォームを確認すると、肘から先がグラグラしてフォームが定まっていない。こちらからもスムースな投球フォームがとれていないことが確認できた。


施術とその経過

通常の施術と異なり、この方の場合は肩関節の可動性についてはあまり問題が見られず、肩周辺の筋肉の機能に問題があることが判ったため、

  • 通常より刺激の弱いアジャスト
  • 正常な筋肉の収縮を促す運動

を左肩周辺に対して行う。このような症状の場合、施術後の正常な状態を維持することが難しいため、本来は短期間での連続施術が望ましいのだが、この方は豊島区在住のため来院できる日程が限られた。そのため、キネシオテープを使ったテーピング法とタオルを使った自己調整法を指導する。
二回目の来院時には、手先のコリに多少の改善が見られたが、大きく変化は認められなかった。しばらくは方針を変えずに施術を行った。
3か月過ぎた当たりから大きな変化があり、(本人曰く、「開眼した」と)投球フォームをしても大きなぶれがなくなったことが認められた。
それからひと月後の来院時も大きく調子を崩すこともなかったため、調子が悪くなることがあったときに来院してもらうことにして、本件での施術を終了した。
その1年後に少々調子を崩したと来院したが、そのときも調整後には問題なく、再発することはなかった模様。