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  3. 症例 何度も繰り返すギックリ腰(40代女性)

問診票より 主訴:ぎっくり腰

いつ頃から、どのような症状が起きましたか?

3ヶ月前にぎっくり腰。
かなり回復していましたが、
2日前に再発。

現在の状態はどうですか?

前かがみできない。
立ち上がる時に痛む。
寝返りがうてない。

苦痛の原因について思い当たることがあれば説明してください。

回復したと思い込んでいたかも。運動を以前通りに再開した。

今までの治療法は? また、そこで何と診断されましたか?

整形外科 背・腰の筋肉がかたい、背骨の軟骨が決して多くないのでギックリ腰になりやすい。

カルテ

当院にて確認したこと

「前かがみができない」と本人の申告にもあったが、実際には

  • 前かがみが痛くて出来ない
  • 後方への伸展も痛くて出来ない
  • 左右への回旋動作も痛くて出来ない

年間に3~4回は同じ場所をぎっくり腰で痛めているそうだ。今回痛めた直接のきっかけは、その前日に違和感を解消しようとヨガ体操を行い無理をしてしまったようである。


施術とその経過

来院したその日は痛みが出る姿勢が多く、楽な姿勢をとってもらった(主に横向き寝)後はそのままの姿勢で調整を行った。痛みの出ている箇所についてはこの方の場合、調整前に冷却療法を行った後に施術した。
施術後は痛みが多少緩和された状態であったが、痛みによる不安感が強かったため、キネシオテープを使って痛みの出る箇所にかかる負担を分散させ、ぎっくり腰による痛みを軽減した状態で終了した。
二回目の来院時には痛みは大部分なくなり、前回確認できなかった全体の調子を確認することが出来た。ヨガやストレッチなどを日常的に行っている方らしく、柔軟性がある身体の割に

  • 後方への伸展は非常に柔らかい割に、前屈が非常にかたい(両手指先が床に届かない)
  • 前屈は両方そろえるとかたいのが気になるが、片方ずつはそれほどでもない
  • 右股関節はあぐらの姿勢が苦手である(痛みが出る)

この3点が常に気になっているそうである。そのため、ストレッチなどを行う場合も、気になる部分ばかりを集中して行ってしまうそうである。
狛江市からの方のため、定期的に通院することが難しいため2~3週間に1回のペースで通院していただいた。4回目の時点で上記の3点についてもあまり気にならなくなってきたとのこと。6回目の来院時にはほとんど動きにも問題なくなってきたため、ぎっくり腰での施術を終了した。


一年後に再発

最後に来院してから、約10ヶ月後に同じ部分にぎっくり腰を再発し来院。ちょうど前回発症した同じ時期に再発したことになる。その間は発症することもなく「大丈夫だと思ってたんだけど」と落胆した様子。
状態を確認してみると、前回とまったく同じ傾向であり施術については基本的に同じ内容を行った。その後の3回のケアで痛みもなくなり通常通りの生活に戻った。その後は月に1回の通院となり、約半年間で施術を終了した。


さらに一年後に再発

次の年明け直後に再発して来院。大体同じ時期に再発しているようなので、生活習慣や環境によるものではないかと推察。いろいろ話を伺うと、

  • 夏くらいまでは仕事や生活スケジュールに余裕があるため、定期的に来院したり、身体を動かしたりと身体のケアを自主的に行うことが出来る
  • しかし、秋を過ぎると仕事が年末進行になり、スケジュールに余裕がなくなってきてケアする心のゆとりがなくなってくる
  • ついサボってしまい、その後いろいろ身体に違和感が出てきたところで、その違和感を解消しようと自分でケアをしているうちに痛める

悪循環に陥っているのが原因ではないかと思われた。
その後は大体月1回の施術をしばらく続けていただいた。約2年半の通院中一度だけ軽い症状が出ただけで、忙しい冬の期間も2度乗り切ることが出来た。
結局この方の場合は、日常生活での定期的なケアが状態改善の一番の要素だったのではないかと思われる。