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  3. 骨粗しょう症による圧迫骨折と歩行困難を伴う腰痛 症例レポート

66歳(女性)主婦

6月27日に来院。

10年くらい前から腰が曲がっていき、次第に腰痛がひどくなったとのこと。とくに右の臀部からの痛みがひどく、ゆっくりでないと歩くのも辛い様子。骨粗しょう症で椎骨の幾つかが圧迫骨折を起こして変形しており、前傾姿勢を余儀なくされている。動作時に痛みがあるか検査してみると、後屈時と右側屈時に痛みがあり、左右回旋時は動作の範囲が狭いながら痛みはない。

関節の可動域を調べてみると腰椎・仙骨間の関節(腰仙関節)の動きが悪い。

施術を行ったところ、多少の痛みはあるものの楽に動かせるようになった。背中の張りが多少あるものの他の部分がそれほど動きの悪いところも見受けられないため、最初週二回ほどのペースで施術を行っていくことにする。5回目の施術の時には寝起きが楽に出来るようになる。9回目の施術の時にはすっかり痛みも引き、歩くのも苦ではなくなる。そのため、調子が悪くなったら途中で来るようにして少しペースを落とすことにする。

その後も、大きく調子が悪くなることもなくなり、月一回のペースに落としてみても大丈夫であるため上記の症状における施術を終了した。(計25回)


圧迫骨折による腰の曲がりと腰痛には関連が無い場合も

症例のこの方は、骨粗しょう症による圧迫骨折を起こしていたため背中は大きく湾曲を起こしています。

施術のあとは殆ど痛みが無くなった状態ではありますが、背中の湾曲は初めて来院なさったときとあまり変わっておりません。ただ、お辞儀したり伸びをするときの動作の範囲はかなり改善しましたので、背筋を伸ばしたり日常の動作をすることが楽になり、それに伴って腰痛が楽になりました。

腰の曲がった方を傍から見ると痛々しく見えますが、実際このように、変形した骨と痛みなどの症状とは直接関連がないことが多いのです。圧迫骨折を起こした直後の施術は行うことができませんが、状態が落ち着いてしまえば施術は可能なケースがほとんどです。

整体の施術は各部の動作の制限を緩和することで症状の改善を目指す事が目的です。決して骨の形を変えたり、外れた関節を元に戻すという施術を行っているわけではありません。