ぎっくり腰の対処法
  1. home
  2. ぎっくり腰・寝違えの対処法

寝違え・ぎっくり腰の対処の方法

(注)こちらで述べていることは、主にぎっくり腰と寝違えについてですが、肋間神経痛やその他部位の外傷ではない急激な痛みや違和感については同様の処置と判別が応用できます。それぞれの症状に置き換えてお役立てください。

目次

対処を間違うとこじらせる恐れも

ぎっくり腰や寝違えなど急性の症状は、時間の経過によって対処法が違います。対処を誤ると症状が悪化する恐れがありますので注意が必要です。また、痛みの出方などが似ている混同しやすい症状もあります。「ぎっくり腰と混同しやすい症状」も目を通していただき、少しでも疑わしい状態であれば、おひとりで解決しようとはせず、医療機関への受診に切り替えるようにしてください。


症状発生直後の対処

突然急激な痛みに襲われますが、まずはあわてず、落ち着いてください。この症状は突発的に起こる筋肉の異常な緊張であるため、焦ったりパニックを起こすと余計悪化します。

その場でゆっくり腰を落として、なるべく痛みの少ない楽な姿勢をとります。状況が許すならば、痛い側を上にして横になってみてください。楽になったらゆっくり深呼吸を何度も繰り返してみるのも良いでしょう。

症状が軽い場合、しばらく横になっているうちに異常が解消してしまう場合もあります。


発症~3日くらいの対処

上記の対処で解消しなかった場合、症状の回復には最短3日位かかるものと思っておいたほうがよいでしょう。

なるべく症状をこじらさず3日で回復させるように、安静にお過ごしください。これらの症状の特徴として起床時、痛みや身体のこわばりが強く感じられ、起床後しばらくすると少し楽になり、動きやすくなってくることがあげられます。

この時点でなるべく整体・カイロ・その他プロに任せてしまったほうが安全で確実ですが、ご自分でという方にはR.I.C.E.処置をお勧めします。


R.I.C.E.処置とは?

  1. Rest:安静
  2. Iceing:アイシング(冷却)
  3. Compression:圧迫・固定
  4. Elevation:挙上

以上4つの処置の頭文字をとってR.I.C.E.処置と呼びます。

症状発生直後の対処で説明しておりますが、ぎっくり腰の場合だと痛みのある側を上にして横になることで、この中の1と4を実行していることになります。

アイシングについては、アイシングパックがあればそれを使用していただき、無ければ保冷剤やビニール袋に氷を入れてタオルで包みます。それを痛みのある部分に当てて、約15分冷却します。その後は取り外して約2時間安静にし、再び冷却を行うことを繰り返します。

圧迫・固定については、腰の場合はコルセットや骨盤ベルトの使用がおすすめです。キネシオテープは貼り方を知っている場合、はっきり症状の軽減が体感できますので、こちらもおすすめです。当院でも多くの方に行っております。首の場合はコルセットで固定するか、テーピングで動きの制限を行います。


ご自分では行うべきではない対処

約3日間、患部周辺がひどくこわばった状態になり、痛みや違和感も強くなります。どうしてもただちに解消させたいと思いがちです。しかし、ここで無理に解消しようとは思わないでください。かえって悪化する恐れがあります。

  • 痛みや違和感のある部分をほぐしたり、マッサージしてもらう
  • こわばった部分をストレッチする
  • お酒を飲んでしまう
  • お風呂で湯船につかり長時間座った状態

上記のことは状態悪化の防止のため、避けたほうが安全です。どうしてもつらい場合は、プロに任せてください。痛みの出るメカニズムと人体の構造を理解して行う処置とやみくもに行う処置では導き出される結果が全く違います。


4日目以降の対処

それまでの対処が適切な場合、大体4日目くらいには症状が少し良い方に変化し始めます。起床時に少しずつ症状が楽になったことが感じられます。ここでようやく少々こわばっている部分に緩和刺激を与えても問題が出にくくなってきます。

状態を確かめながら、少しずつ血行を促進するようにしてみてください。刺激をあたえてみて、身体の調子も軽くなったことが確認でき、その後に問題が出ないようでしたら、次第に通常通りの生活に戻していくようにしていきます。

この段階に入ると、今度は逆に安静状態を続けていくことが却って回復を妨げる要因になっていきますので、身体の様子を見ながら少しずつ積極的に動かしていくようにしていくことが大切です。


原因の根本解決を

症状が収まってひと段落ではありません。原因がそのままになっている場合、短い間に同じ部分に症状が再発するケースがあります。その場合、傷んでいる部分が完全に直ってないことが多いため、回数を重ねるつど症状が重くなっていきます。

原因は、身体にゆがみが生じているため、痛めた部分に負担がかかりやすくなっている構造があるためです。根本的に解決するためにはゆがみを解消しないといけません。身体のゆがみについてくわしくは「身体のゆがみって?」を参考にしてください。


ぎっくり腰と混同しやすい症状

  • 骨折
  • ウィルス性の関節炎
  • 腎臓結石の発作など、強い痛みを発する内臓疾患

これらは、当院においでくださった方のなかにも実際あった症状です。腰ではないほかの部位が痛みを出していたとしても、強い腰の痛みとして認識する場合があるためです。

混同しやすい上記の症状なのですが、比較的わかりやすく判別する目安があります。

それは、横になり痛みのある側を上にしてリラックスした状態で、痛みが変わらない場合や、またはどうやっても楽になる姿勢が見つからない場合です。 その場合は念のため病院で調べてもらったほうが良いでしょう。


症例レポート

(2017年2月13日更新)